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蔵六面工房

「今の時代に合ったというか。結局今のままやっていてもオトンを超えられない」
伝統の継承と新たな展開に挑む、張子面職人の二代目。

山形県上山市 上山市立南中学校のほど近い場所に自宅兼工房兼ショップを構える蔵六面工房。張子のお面や置物などの作品を制作しています。初代 木村 蔵六氏が1978年(昭和53年)始めたこの工房は、初代がお亡くなりになる一年前の2012年から二代目 木村 蔵六こと木村 菖一郎氏がその意思を引き継ぎ、張子の作品を作り続けています。二代目を襲名した蔵六という名跡には『六つの宝を蔵してる』というめでたい意味があるそうです。

今回は、二代目 木村 蔵六こと木村 菖一郎さんにお話を伺いました。

道すがら – ここを継ぎ始めたのはいつから?

4年前くらいですね。オトンが亡くなって3年なので。亡くなる一年前くらいに山形に帰ってきてですね。

道すがら – それまであまり継ごうとは思ってなかった?



いやでも、最初からその気で。小さい頃から刷込みですよ。(笑)

道すがら – 高校を卒業後、新潟のデザイン専門学校に行ったんだよね?それは今のお仕事につなげようと思って?

高校を卒業して、そのまま継ぐのもつまんないなと思って、雑貨系の学科があったので何かこの仕事に役立つかなとフワっとした感じで、専門学校に入りました。卒業後は跡を継げばいいかなと思ってたら、少し社会を経験してこいと。それで、某スーツとか販売する会社に入社しました。
そこでは接客を学びに行った感じだったんですけど、オトンみたいな発想をする能力は割と早い段階で自分にはないなと気づいて。
どちらかというと自分は人と接して、オトンが生み出したものを世の中に広めていこうかなと。

「風天の寅さん的にキャリーバッグ持って営業回ってみたりもしたかったですね。」

道すがら – 営業寄りな感じですよね?


そうですね。その頃はまだこんなに早く亡くなってしまうとは思ってなかったので、一緒に働いて、オトンが作って自分が広めていこうと思ってて。という自分の得意分野的なところを伸ばそうかなと。

道すがら – でも割り切れるっていうのががすごいね。本当だったら突き詰めないといけないところだけど、そこじゃなくて自分は営業向きなんだなと思えるところが。そのお父さんと役割分担した蔵六面工房さんも見てみたかったところだね。どういう展開して行ったか。

そうですね。風天の寅さん的にキャリーバッグ持って営業回ってみたりもしたかったですね。

道すがら – 今はお母さんと制作しているわけだけど、お母さんがある程度作って?

オカンが型に張り込みをして、お面を作って、絵付けをする前の状態まで仕上げて、俺が絵付けをする感じですね。

道すがら – お父さんの作品があって、それを作ってるような感じ?



そうです。アクが強いのもあるので、中でも優しいデザインのものを作ってる感じですね。

道すがら – 県外にもファンがいるという話を聞いたんだけど。

そうなんです。ありがたいことに。注文を頂いていたんですが、オトンもお会いしたことがない方もいて。

道すがら – そういうファンの方々にこちらから会いに行って、改めて出会うっていうのも面白いよね。そういう県外のお客さんは何か見て問い合わせとかしてくるものなの?

いや結構きっかけがわからない方も多いんですよね。オトンの時からのお客さんなので。

道すがら – じゃあ二代目が訪ねて行って、そういう話を伺うっていうのもいいね。

「新しい世代にも広げていきたいですね。」

道すがら – 最後に聞いておかないといけない部分なんですけど、今後の展望を教えて頂けると。

若返りというか、今の形はオトンとオカンが築きあげてきたものなので、新しい世代にも広げていきたいですね。今自分が出会っている人たちもそうですし、ネットを通じて広めることもできますしね。作品的にも新しいこともしたいですね。

道すがら – ベースとなる今までの伝統は継承しつつ、新しい世代の上乗せというか。

今の時代に合ったというか。結局今のままやっていてもオトンを超えられないしそれだと割といろいろ大変なので。(笑)
ベースは守りつつ、新しい展開。お面だけではなくて、例えばコースターとかトレーとか実用的なものなんかも作っていきたいですね。

お父さんの築いた歴史を継承しつつ、これからまさに自分の人生を歩もうとしている菖一郎さん。彼の誰とでも仲良くなれる人柄は多くの仲間や協力者、そしてお客さんを引きつけていくことでしょう。彼の今後の動きをこのウェブマガジンでも追っていきます。

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更新日 : 2015.10.22

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